腎盂・尿管がん末期とは|症状・余命・生存率・ステージ4の治療と緩和ケア

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腎盂・尿管がん末期とは、一般的に遠隔転移を伴うステージ4の状態や、根治的な治療が難しくなった段階を指して使われる言葉です。
医学的に「末期」という明確な定義があるわけではありませんが、がんが腎臓や尿管の外へ広がり、治療の目的が完全な治癒から病状のコントロールや生活の質(QOL)の維持へ移行する段階を指す場合に使われます。
腎盂・尿管がんは尿路の上部に発生するがんで、膀胱がんと同じ尿路上皮がんに分類されます。進行すると
・血尿
・背中や脇腹の痛み
・倦怠感
・体重減少
・貧血
などの症状が現れることがあります。
また腫瘍が尿管を塞ぐことで
・水腎症
・腎機能低下
・腎不全などの合併症が起こることがあります。

本ページでは、腎盂・尿管がん末期の症状、生存率、余命、治療、緩和ケア、生活の過ごし方などについて、公表データをもとに整理します。
なお、本ページで紹介する生存率や余命は統計データに基づく参考情報であり、個々の患者の経過を示すものではありません。

腎盂・尿管がん末期とは(ステージ4との関係)

腎盂・尿管がんでは、がんの広がりを示す指標としてステージ分類が用いられます。
ステージは主に次の要素によって決まります。
・腫瘍の腎盂・尿管壁への浸潤
・リンパ節転移
・周囲臓器への浸潤
・遠隔転移
一般に「腎盂・尿管がん末期」は遠隔転移を伴うステージⅣを指して使われることが多くなります。

腎盂・尿管がんで多い転移部位
・肺
・骨
・肝臓
・リンパ節

また腎盂・尿管がんでは、腫瘍による尿管閉塞によって腎機能が低下することがあり、病状に大きく影響することがあります。


腎盂・尿管がん末期の症状

腎盂・尿管がん末期では、腫瘍の進行や尿路閉塞によってさまざまな症状が現れることがあります。

血尿(持続する出血)

腎盂・尿管がんでは血尿が代表的な症状です。
末期では
・真っ赤な尿
・血の塊(凝血塊)
・繰り返す出血
などが起こることがあります。

血尿が続くと
・貧血
・強い倦怠感
などが生じることがあります。

治療として
・膀胱洗浄
・カテーテル管理
・止血目的の放射線治療
などが行われることがあります。

尿管閉塞(水腎症・腎不全)

腎盂・尿管がんでは腫瘍が尿管を塞ぐことで
・水腎症
・腎機能低下
・腎不全
が起こることがあります。

症状
・むくみ
・倦怠感
・食欲低下

対処
・尿管ステント
・腎瘻(じんろう)
などの処置が行われることがあります。

片側腎摘出後の腎機能低下

腎盂・尿管がんでは腎尿管全摘術が行われることがあります。
片側の腎臓を摘出した後に、残った腎臓の機能が低下すると
・腎不全
・尿毒症
などが起こる可能性があります。

腰や脇腹の強い痛み

腎盂・尿管がんが進行すると
・背中
・脇腹
に強い痛みが起こることがあります。
これは
・腫瘍による神経圧迫
・後腹膜への浸潤
などが原因になることがあります。
痛みの治療として
・医療用麻薬(オピオイド)
・神経ブロック
・放射線治療
などが行われることがあります。

骨転移による痛み

腎盂・尿管がんが骨に転移すると
・骨の痛み
・骨折
などが起こることがあります。
骨転移に対しては
・放射線治療
・痛みのコントロール
などが行われます。

腎盂・尿管がん末期の生存率

下記は、院内がん登録の公表データをもとに整理した腎盂・尿管がんのステージ別生存率です。
生存率データには、ネット・サバイバル(純生存率)の数値を記載しています。

stage5年生存率
2015年診断)
10年生存率
(2012年診断)
78.9%59.2%
65.3%49.4%
53.7%40.6%
12.2%8.9%
全平均45.0%34.0%

出典:国立がん研究センター「院内がん登録生存率集計結果閲覧システム」
※がん種および診断年を選択して表示される全国集計データをもとに整理しています。
※生存率は院内がん登録の集計に基づく参考値であり、個々の予後を示すものではありません。

●生存率データの読み方
腎盂・尿管がんは早期に発見された場合、比較的高い生存率が期待できます。
例えば
・ステージⅠ:5年生存率 約79%
・ステージⅡ:5年生存率 約65%
とされています。

一方、遠隔転移を伴うステージⅣでは5年生存率は約12%とされています。
ただし実際の経過は
・転移の範囲
・抗がん剤治療の効果
・腎機能
・全身状態
などによって大きく異なります。

腎盂・尿管がん末期の余命

腎盂・尿管がん末期の余命については、多くの方が関心を持つテーマですが、医学的に正確な余命を予測することは困難とされています。
余命に影響する主な要因
・転移の範囲
・抗がん剤の効果
・腎機能
・全身状態
尿管閉塞による腎不全が進行すると、全身状態が急激に悪化することがあります。


腎盂尿管がん末期の治療

腎盂・尿管がん末期では薬物療法が治療の中心になります。

抗がん剤治療

進行した尿路上皮がんでは
・ゲムシタビン
・シスプラチン
を用いたGC療法が標準治療として行われることがあります。
腎機能が低い場合には、カルボプラチンを用いた治療が選択されることもあります。

免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)

腎盂・尿管がんでは免疫療法が行われることがあります。
代表的な薬
・ペムブロリズマブ(キイトルーダ)
・ニボルマブ
・アベルマブ(バベンチオ)
免疫療法によって病状が一定期間安定する症例も報告されています。

<参考ページ>
腎盂・尿管がんの抗がん剤治療
がん治療における補完治療とは?


緩和ケア(生活の質を維持する医療)

腎盂・尿管がん末期では緩和ケアが重要になります。
主な内容
・痛みのコントロール
・出血の管理
・腎機能低下への対応
・精神的サポート
・在宅療養支援
緩和ケアは、がん治療と並行して行われる医療です。


最期の経過(腎盂・尿管がんの終末期)

腎盂・尿管がん末期では、病状の進行とともに
・血尿
・背中から脇腹にかけての痛み
・倦怠感
・食欲低下
などがみられることがあります。

腫瘍が尿管を閉塞すると、尿の流れが妨げられて
・水腎症
・腎機能低下
が進行することがあります。

腎機能が大きく低下すると
・むくみ
・強い倦怠感
・食欲不振
などが現れ、さらに腎不全が進行すると
・尿毒症
・意識の混濁
などの症状がみられることがあります。

また腎盂・尿管がんでは
・肺転移による呼吸困難
・骨転移による骨痛
などの症状が現れることもあります。
ただし病状の経過には個人差があり、痛みや不快な症状は緩和ケアによって軽減できる場合があります。


よくある質問

🅠腎瘻(じんろう)は必要になりますか?
🅐尿管閉塞によって腎機能が低下した場合、腎瘻や尿管ステントが検討されることがあります。
🅠抗がん剤は効果がありますか?
🅐ゲムシタビンとシスプラチンを用いたGC療法などが行われることがあります。
🅠免疫療法は使えますか?
🅐ペムブロリズマブなどの免疫チェックポイント阻害薬が使用される場合があります。

まとめ(腎盂・尿管がん末期の理解)

腎盂・尿管がん末期とは、一般的に遠隔転移を伴うステージⅣを指して使われることが多い言葉です。
重要なポイント
・腎盂・尿管がん末期は主にステージⅣ
・血尿や背中の痛みが多い
・尿管閉塞による腎不全が起こることがある
・ステージⅣの5年生存率は約12%
・抗がん剤と免疫療法が治療の中心
・緩和ケアが重要

生存率や余命は統計データに基づく参考値であり、実際の経過には大きな個人差があります。
具体的な治療や見通しについては、主治医と相談しながら判断することが重要です。


<参考文献・出典>
・国立がん研究センター がん情報サービス
・国立がん研究センター 院内がん登録生存率集計結果
・日本泌尿器科学会 腎盂・尿管癌診療ガイドライン
・各医療機関公開資料

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