肝内胆管がんのステージ別生存率【5年・10年/全国集計】がん診療病院データ

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本ページでは、日本国内のがん診療病院における肝内胆管がんのステージ別生存率について、国立がん研究センター等が公表している院内がん登録生存率の集計データをもとに整理しています。
数値の読み方や比較時の注意点についても解説していますので、参考情報としてご覧ください。
がん診療病院・専門病院の役割・種類については、こちらをご覧ください。

肝内胆管がんステージ別生存率(全国集計)

下記は、院内がん登録の公表データをもとに整理した肝内胆管がんのステージ別生存率です。
生存率データには、ネット・サバイバル(純生存率)の数値を記載しています。

stage5年生存率
2015年診断)
10年生存率
(2012年診断)
60.7%33.9%
35.4%21.4%
33.3%16.7%
6.3%3.1%
全平均21.4%11.2%

出典:国立がん研究センター「院内がん登録生存率集計結果閲覧システム」
※がん種および診断年を選択して表示される全国集計データをもとに整理しています。
※生存率は院内がん登録の集計に基づく参考値であり、個々の予後を示すものではありません。

●生存率を見る際のポイント
がん専門病院の生存率は、患者構成(進行度・年齢・併存疾患など)の違いに大きく影響されます。
特に紹介患者の多い高次医療機関では、進行例や難治例の割合が高くなる傾向があり、単純比較には注意が必要です。
本ページでは、公開データの理解補助を目的として整理しています。

肝内胆管がんのステージ別生存率の傾向について

肝内胆管がんと診断された際、多くの方が最初に確認したいのは、自身の進行度がどの程度の段階にあたるのか、そして外科切除の対象となり得る状態かどうかという点です。
本疾患は同じ肝臓に発生する肝細胞がんとは生物学的性質や治療戦略が大きく異なり、胆管上皮由来の腫瘍として、より局所浸潤性が強い傾向が知られています。
予後を考えるうえで重要なのは、腫瘍径や個数、血管侵襲、リンパ節転移、遠隔転移の有無に加え、切除可能性(Resectability)の評価です。
特に肝門部や主要血管への浸潤範囲が、手術適応を判断する重要な分岐点となります。
近年は造影CT・MRI・PETなど画像診断の精度向上により、切除可能例、切除境界例、切除不能例の層別化がより厳密に行われるようになりました。
また、全身療法の進歩により、切除不能と判断された症例においても治療選択肢が拡大しています。
なお、本ページの生存率は院内がん登録に基づく集団統計であり、個々の経過を直接示すものではありません。
実際の見通しについては主治医の評価とあわせてご確認ください。

肝内胆管がんステージ1について

肝内胆管がんステージ1は、腫瘍が肝内に限局し、リンパ節転移や遠隔転移を伴わない比較的早期の段階です。
院内がん登録の集計では他病期と比べ良好な生存率が示されており、根治切除が検討される可能性がある段階と考えられています。
治療の基本は肝切除術で、腫瘍の局在に応じて区域切除や葉切除が検討されます。
肝細胞がんと異なり、胆管がんでは系統的リンパ節郭清が併施されることが多い点が特徴です。
ただし、肝内胆管がんは早期であっても潜在的なリンパ行性転移を伴う場合があり、術後再発リスクを念頭に置いた慎重なフォローが必要になります。
術後は定期的な画像検査と腫瘍マーカー測定による長期監視が推奨されます。

肝内胆管がんステージ2について

ステージ2は、腫瘍の局所進展やリンパ節転移を伴う症例を含む段階で、切除可能例と予後不良例が混在する群と位置づけられます。
院内がん登録では生存率は低下傾向となるものの、根治切除が達成できた症例では長期生存が期待される場合があります。
治療の中心は外科切除ですが、近年は術前・術後補助化学療法を組み合わせた集学的治療が検討されるケースも増えています。
特にリンパ節転移陽性例では再発リスクが高く、全身療法の併用が重要な課題となります。
また、胆管狭窄に伴う胆汁うっ滞や軽度黄疸がみられる場合には、術前の胆道ドレナージ管理が必要となることがあります。
術後は栄養状態の維持と肝機能フォローを含めた包括的管理が求められます。

肝内胆管がんステージ3について

ステージ3は、主要血管浸潤や高度リンパ節転移などを含む局所進行例が多く、切除可能性の慎重な見極めが重要となる段階です。
院内がん登録では生存率はさらに低下しますが、近年は集学的治療による予後改善が報告されています。
切除可能と判断された症例では拡大肝切除が検討される一方、多くの症例では全身化学療法が治療の中心となります。
薬物療法では、ゲムシタビン+シスプラチン療法など胆道がん標準レジメンが用いられます。
また、治療反応が得られた症例に対してはコンバージョン手術が検討される場合もあります。
治療期間が長期化しやすいため、疼痛管理、胆道管理、栄養サポートを含めた多面的ケアが重要になります。

肝内胆管がんステージ4について

ステージ4は、遠隔転移(肺・腹膜・遠隔リンパ節など)を伴う状態を指し、治療の基本は全身療法による病勢コントロールとなります。
院内がん登録では生存率は低い水準となりますが、近年は薬物療法の進歩により治療成績の変化が報告されています。
全身治療ではゲムシタビン+シスプラチン療法を基盤に、症例に応じて免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬が検討される場合があります。
特にFGFR2融合遺伝子やIDH1変異など、遺伝子プロファイルに基づく個別化治療が注目されています。
進行例では腫瘍制御と並行して、黄疸管理、疼痛緩和、栄養維持など支持療法の重要性が高い点が特徴です。
生活の質を維持しながら長期管理を行う視点が不可欠となります。

まとめ

肝内胆管がんの生存率はステージによって大きく異なりますが、予後を左右する最大の要因の一つは外科的切除が可能かどうかにあります。
同じ肝臓の腫瘍である肝細胞がんと比べ、リンパ節転移や局所浸潤の影響を強く受けやすい点が本疾患の特徴です。
近年は画像診断の進歩、標準化された化学療法、分子標的治療の導入により、切除不能例においても治療選択肢が拡大しています。
一方で再発率は依然として高く、術後の継続的フォローアップが極めて重要です。
また、生存率は集団統計に基づく指標であり、年齢、肝機能、腫瘍進展度、遺伝子異常、治療反応性などによって個々の経過は大きく異なります。
治療方針の検討にあたっては、数値のみで判断するのではなく、胆道がん診療に習熟した専門医による個別評価とあわせて総合的に理解することが重要です。
本ページが公開データを読み解く際の参考情報となれば幸いです。

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