肺がんのステージ別生存率【5年・10年/全国集計】がん診療病院データ

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本ページでは、日本国内のがん診療病院における肺がんのステージ別生存率について、国立がん研究センター等が公表している院内がん登録生存率の集計データをもとに整理しています。
数値の読み方や比較時の注意点についても解説していますので、参考情報としてご覧ください。
がん診療病院・専門病院の役割・種類については、こちらをご覧ください。

肺がんステージ別生存率(全国集計)

下記は、院内がん登録の公表データをもとに整理した肺がんのステージ別生存率です。
生存率データには、ネット・サバイバル(純生存率)の数値を記載しています。

stage5年生存率
2015年診断)
10年生存率
(2012年診断)
81.9%63.9%
51.7%30.9%
29.3%14.8%
8.6%2.5%
全平均45.1%30.3%

※生存率は院内がん登録の集計に基づく参考値であり、個々の予後を示すものではありません。

●生存率を見る際のポイント
がん専門病院の生存率は、患者構成(進行度・年齢・併存疾患など)の違いに大きく影響されます。
特に紹介患者の多い高次医療機関では、進行例や難治例の割合が高くなる傾向があり、単純比較には注意が必要です。
本ページでは、公開データの理解補助を目的として整理しています。

肺がんのステージ別生存率の傾向について

肺がんと診断された際、多くの方がまず気になるのが、自身のステージでどのような治療成績が報告されているのかという点です。
肺がんの生存率は、診断時のステージに加え、組織型(非小細胞肺がん・小細胞肺がん)、遺伝子変異の有無、全身状態、治療反応性など多くの要因によって大きく左右されます。
近年は低線量CT検診の普及や、胸腔鏡・ロボット支援手術の進歩により、切除可能な早期例の治療成績は着実に向上しています。
さらに肺がん領域では、EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、PD-L1発現などを指標とした個別化医療が急速に進展しており、免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬の導入によって、従来は予後不良とされた進行例でも長期生存が報告されるケースが増えてきました。
一方で、肺切除後の呼吸機能低下や息切れ、基礎肺疾患の合併など、治療後の生活への影響を強く意識する患者が多い点も肺がんの特徴です。
ステージ別生存率は治療選択を検討するうえで重要な公表指標の一つですが、本ページの数値は院内がん登録に基づく集団統計であり、個々の経過を直接示すものではありません。
ご自身の状況は主治医の評価と併せてご確認ください。

肺がんステージ1について

肺がんステージ1は、腫瘍が肺内に限局し、リンパ節転移を伴わない早期段階に位置づけられます。
院内がん登録の集計でも比較的高い生存率が示されており、適切な局所治療により根治が期待できる集団とされています。
治療の中心は外科切除で、近年は胸腔鏡下手術やロボット支援手術の普及により身体的負担の軽減が進んでいます。
呼吸機能温存を目的として、区域切除や楔状切除など縮小手術が選択される症例もあります。
一方で、高齢者や呼吸機能が低下している場合には、定位放射線治療(SBRT)が根治的治療として検討されることもあります。
術後補助薬物療法の適応は限定的ですが、腫瘍径や病理所見によっては追加治療の検討が行われます。

肺がんステージ2について

肺がんステージ2は、腫瘍の増大や近傍リンパ節転移が認められる段階で、外科切除が可能な進行肺がんの初期群に位置づけられます。
院内がん登録では依然として根治が期待できる集団に含まれますが、再発予防の観点から術後治療の重要性が高まるステージでもあります。
標準治療は肺葉切除を基本とした外科手術に加え、術後補助化学療法が検討されることが一般的です。
近年は病理病期や遺伝子変異に応じて、術後分子標的治療や免疫療法の適応が議論される場面も増えています。
また、肺切除後は運動時の息切れや体力低下を自覚する患者もおり、呼吸リハビリテーションや生活調整を含めた長期フォローが重要になります。

肺がんステージ3について

肺がんステージ3は、縦隔リンパ節転移や局所進行を伴う症例を含む不均一な集団で、治療戦略の個別化が特に重要となる段階です。
切除可能例では手術を含む集学的治療が検討され、切除困難例では化学放射線療法が治療の中心となります。
近年の大きな変化として、化学放射線療法後の免疫チェックポイント阻害薬による地固め療法が導入され、生存率の改善が報告されています。
この進歩により、従来よりも長期生存が期待できる症例が増えている点は重要なポイントです。
一方で、治療期間は長期に及ぶことが多く、放射線肺臓炎や全身倦怠感などの副作用管理、就労継続への支援も重要な課題となります。

肺がんステージ4について

肺がんステージ4は、対側肺、脳、骨、副腎などへの遠隔転移を伴う状態を指し、治療の基本は全身療法による病勢コントロールとなります。
院内がん登録の集計では他ステージに比べ生存率は低下しますが、近年の薬物療法の進歩により治療成績は大きく変化しています。
特にEGFR阻害薬、ALK阻害薬などの分子標的薬や、免疫チェックポイント阻害薬の導入により、治療反応が良好な症例では長期生存が報告されるケースもみられるようになりました。
いわゆる「ステージ4でも長く付き合う病気」として管理されるケースが増えている点は、現在の肺がん治療の大きな特徴です。
治療は長期の外来管理となることが多く、呼吸症状の緩和、全身状態の維持、仕事や日常生活との両立支援が極めて重要になります。

まとめ

肺がんの生存率は診断時のステージによって大きく異なりますが、近年は低侵襲手術の普及、分子標的治療、免疫チェックポイント阻害薬の導入などにより、各病期で治療成績の改善が報告されています。
特に肺がんでは、遺伝子変異の有無、PD-L1発現、切除可能性、基礎肺機能など、同じステージでも予後を左右する要素が多岐にわたる点が特徴です。
また、生存率は公表された集団統計に基づく指標であり、年齢、併存疾患、腫瘍生物学的特性、治療内容によって個々の経過は大きく異なります。
治療方針を検討する際には数値のみで判断するのではなく、専門医による個別評価とあわせて総合的に理解することが重要です。
本ページが公開データを読み解く際の参考情報となれば幸いです。


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●がんの名医に教えて頂いた「病院・医者選びのポイント」
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